相続人と相続財産の調査事例
【60代女性他多数】
事案:相続
相談内容
相談者さんのご主人様は、突然この世を去られました。
過労が原因でした。
ご主人様は、働き盛りで,家庭も円満、趣味も友人も多く、充実した毎日を送られていたそうです。
相談者さんは、あまりにも突然のことで、気持ちの整理もつかないまま、葬儀を終え、ご主人様を見送りました。
状況も落ち着かないうちに、役所への届出をしました。
その他にもさまざまな手続きや、支払がご主人名義のもの(光熱費など)の名義変更も必要になります。
それだけではありません。
ご主人様の遺産相続があります。
そもそも、相談者さんは何があるのかさえあまり知りません。
どうやって調べればいいかもわかりませんでした。
そこで、相談者さんは弁護士に相談することにしました。
対応
弁護士は、ご主人様を突然失った悲しみやその後の心労に思いをはせ、ねぎらいの言葉をかけさせていただきました。
その後、相続のために、現在の状況をお伺いしていきました。
相続人と相続財産を特定していくのですが、それに直接関係がないと思われるようなことも幅広く伺っていきます。
亡くなった日にち、亡くなった原因、亡くなったのは病院か、家族構成、再婚歴、ご自宅は持家か、預貯金はあるか、投資はしていなかったか、ローンなどの支払をしていたか、銀行口座からの引落はないかなどなど、少ない手がかりをもとに、たくさんの情報を引き出していきます。
ご主人様宛ての郵便物も重要です。
それから、それらの裏付けとなる資料の収集を検討していきました。
戸籍関係、住民票関係、財産関係、支払関係など、それらの資料が現状どの程度お手元にあるのかどうかを確認します。
その後、足りない資料や必要な資料を説明していきます。
丁寧に説明をしていくのですが、初めての経験ですので、理解するのも容易ではありません。
また、資料を取り寄せる方法についても、複雑な手続きや知らないことがたくさん出てきますので、大変です。
相談者さんには、相続人や相続財産の特定が一通り完了するまで、専門家の手助けが必要な状況でした。その後には、遺産分割協議なども控えています。
結果
そこで、弁護士は、相続人と相続財産を特定するために、弁護士ができること、相談者さんに協力していただくことを説明し、相談者さんから依頼を受け、さっそく取り掛かりました。
詳しい説明は省きますが、金融機関や証券会社への調査など、手続きが複雑で時間のかかるものもあります。
弁護士が、的確かつスムーズに手続きを行っていきました。
それで無事、相続人を特定でき、相続財産も一通り判明し、名義変更などの手続きも終えることができました。
その後、相続人間で、分割方法を決め、相続を解決することができました。
相談者さんは、弁護士に寄り添ってもらいながら相続を進めていくことができて、気持ち的にとても楽になったし、安心できました。
依頼してよかったとおっしゃられていました。
弁護士から
今回のケースはほんの一例ですが、遺産分割の前に、相続人と相続財産を特定するために、そもそも、どうしていけばよいのかわからないという相談が非常に多くあります。
それがわからずにそのままになってしまい、何年も解決に至っていないという事例もあります。
また、今回のようなケースの他にも、再婚のケース(前妻との間に子がいる)や、第3順位の相続人のケース(兄弟姉妹、さらには甥姪にまで相続権がある)などがあります。
財産についても、インターネット口座や、暗号通貨などのさまざまな財産が現代社会には登場してきています。
弁護士は、残されたご遺族の生活や財産をできる限り守るために、柔軟かつ最善の方法を探し出して解決していくお手伝いができます。
※これらの解決事例は実際に当事務所での取扱事案ではありますが、個人や事案の情報を保護する目的で一部変更をしている個所もあります。